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町でうわさの本読みブログ

誰にも気づかれないうちにタイトル変更。現在は読書感想と、日常の面白いことについてつづります。

「言霊」 山岸凉子

2年ほど前に発売されたこの本、よく読み返しています。

単純に山岸先生のファンだから、というのも大きいですけど。

 

裏表紙には「心と言葉。あまりに密接な関係」との言葉。

 

ヒロインはプロのバレリーナを目指しているが、

いまいち本番に弱く、コンクールでも失敗が多い。

 

そんなヒロインが成功する方法は、他人が失敗すること。

その分、自分は気持ちが楽になり、リラックスして踊れる。

 

だからいつも心の中では誰かが失敗することを望んでいる…。

 

そんな気持ちが、自分自身の心や行動にどう影響するのかを描いています。

 

誰かに対しての「失敗して! 転んで!」という強い念は、相手には聞こえない。

心の中で思っているだけだから。

では誰が聞いているかというと、なんと自分自身。

 

他人を呪う言葉のつもりが、自分を呪っていたのです。

この作品のヒロインも、自分に対して「転んで」と言っていたのでした。

 

うわあ、こうやって書いてみると恐ろしいな。

 

でも、本当のことだと思います。

日常生活のなかでも、「失敗すまい」と思うと余計緊張して、

何度も失敗することありますね。

 

「失敗」ということを強くイメージしすぎてしまう。

 

これを克服するのは、やっぱり少しずつでもポジティブな言葉と

行動を繰り返していくことなのかなあ。

そう、行動も大事なのですよ、きっと。

 

ヒロインも、考えを変えていくだけでなく、

バレエのレッスンにも励んでいきます。

 

「どんなポジティブな言葉を唱えても、実力以上のことはできない」

だからこその毎日のレッスンなわけです。

 

ああ、なんだか最後にきて奥が深すぎる話になってしまった。

こう書くと、すごく説教くさいまんがのように思われるかもしれませんが、

もちろん、エンターテインメントとして面白いのですよ。

だからこそ読んでいるわけです。

 

言霊 (KCデラックス BE LOVE)

言霊 (KCデラックス BE LOVE)