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町でうわさの本読みブログ

誰にも気づかれないうちにタイトル変更。現在は読書感想と、日常の面白いことについてつづります。

フランス革命 歴史における劇薬 遅塚忠躬

岩波ジュニア新書ですよ。

おそらく高校生くらいを対象に書かれたものでありましょう。

 

「青銅時代の皆さんへ」とか書いてあるし。

ずいぶん赤茶けた青銅ですが(なんとなくこの感じわかってください)、

読者になるのを許してくださいませ。

 

私がこの本を読もうと思ったきっかけは

もちろん「ベルサイユのばら」です。

「ベルばら」では革命の前半部分がメインになっていて、

ロベスピエールたちの恐怖政治にはまったく触れられていないんですよね。

 

で、「ベルばら」のロベスピエールはけっこういい人なんです。

貧しい人たちのことをちゃんと考えて、より良い国にしたいという。

そんな人が、一体なにがどういうわけで恐怖政治を行い、処刑されていったのか…。

 

大人になると、なんとなく答えの見当がつくようになるのですが、

やっぱりちゃんと本を読んで確認しなきゃね! という気持ちからでした。

 

本書によると、ロベスピエールは自分こそが正義、と思っていたようです。

その正義感が、考えが違う人たちに対し、寛容の心を失わせ、残酷になっていく。

 

決して私利私欲のためではなかった。

虐げられた人々の権利を権利を守ろうとした結果だったわけです。

 

ああ…。正しいはずのことが、ときに一番残酷な展開になってしまうのだなあ。

これこそが、本書のいう「フランス革命の偉大と悲惨」なんだなあ。

 

そしてこれは200年前だけの話ではないと思います。

 

現代でも似たようなことは起こりうるのではないでしょうか。

別に、国を左右するような大きな出来事ではなくても、

日常生活の中で何が正義か、とか、

「人としての偉大と悲惨」を問われるときはあるでしょう。

それを心に留めておく、というのはとても大事なことだと思います。

 

ジュニア向けだからといって侮れない、

非常に有意義な本だと思います。

 

フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)

フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)